【新発表】Amazon S3に更なる低価格帯ストレージクラス「Standard – IA」が登場

【新発表】Amazon S3に更なる低価格帯ストレージクラス「Standard – IA」が登場

Clock Icon2015.09.17

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こんにちは、せーのです。今日はリリース仕立て!のS3の新しいクラスをご紹介します。

その名も[Standard-IA]

なんか字面がアニメ制作会社っぽいこのクラス名ですが、"IA"とは[Infrequent Access]、つまりたまにしかアクセスしないファイル用、という意味を指します。普段はそんなに頻繁にアクセスするわけではないけれどGlacierに入れてしまうと取り出すときのコストが大きすぎる、、、そういう時にこのStandard-IAを使うと使い勝手を通常のS3と同じにしながら料金を抑える事が出来ます。

耐久性は変わらない、可用性、SLAは変わる

Standard-IAの可用性は設計上現在99.9%となっています(Standardは99.99%)。耐久性は同じイレブンナインとなります。SLAは99%となっています(Standardは99.9%)。 Standard-IAはS3のクラスの一つ、というカテゴリですが内容的にはS3の属性の一つとして取り扱われます。 なので設定の仕方はこのように

standardia-2

通常のS3のアップロードの時に詳細設定として選択するような形となっています。

料金

では気になるお値段です。東京リージョンではこのようになっています。

Standard Storage Standard - Infrequent Access Storage Glacier Storage
First 1 TB / month $0.0330 per GB $0.019 per GB $0.0114 per GB
Next 49 TB / month $0.0324 per GB $0.019 per GB $0.0114 per GB
Next 450 TB / month $0.0319 per GB $0.019 per GB $0.0114 per GB
Next 500 TB / month $0.0313 per GB $0.019 per GB $0.0114 per GB
Next 4000 TB / month $0.0308 per GB $0.019 per GB $0.0114 per GB
Over 5000 TB / month $0.0302 per GB $0.019 per GB $0.0114 per GB

Standardに比べるとだいぶ安くなりますね。

条件

このようにコスト的にはだいぶ抑えられるStandard-IAですが、使用する時には注意することが数点あります。

取り出し料がかかる

S3の価格のページを見るとStandard-IAの料金の中に「データ取り出し」という項目があります。英語にすると「Data Retrievals」。Standard-IAクラスのオブジェクトを取り出す際には$0.01 /GBの料金がかかります。

転送料がかかる

同じく料金ページには「ライフサイクル移行リクエスト」という項目があります。これはつまりStandardからStandard-IA、またはその逆を行うと1,000 リクエストあたり$0.01の料金がかかる、ということです。

最低128kb単位で計算される

課金の基準として128kb未満のオブジェクトは128kb分として計算されます。

課金について確認が取れたので追記します。 2015/09/18

最低30日間分の課金がかかる

Standard-IAはアップロードすると最低30日間分課金されます。つまりこれはアップロードして1日で削除したとしても、同名ファイルを置き換えたとしても、StandardやGlacierに移動させたとしても30日間分は必ず課金される、ということです。 ですので使用する際には必ず「30日間以上置いておく」というストレージ設計をしないとお金がもったいないので、気をつけましょう。

その他特徴

URLは変わらない

StandardからStandard-IAにクラスを変更してもバケットやオブジェクトは同じURLでアクセスできます。つまりアプリでS3にアクセスするシステムを組んでいる場合もクラスの変更でアプリに変更を加える必要はありません。

ライフサイクルが使える

現在StandardからGlacierに何日間で移動する、という風にオブジェクトのライフサイクルを事前に設定できますが、同じようにStandard-IAへの移動もライフサイクルで事前に設定することができます。

やってみる

それでは軽くやってみましょう。S3で新しいバケットを作成しオブジェクトをアップロードします。

standardia-1

詳細で[Standard-IA]を選択します。

standardia-2

これだけです。アップロードされたオブジェクトのストレージクラスに[標準低頻度アクセス(Standard-IAの日本語です)]と書かれて入ればOKです。

standardia-3

まとめ

いかがでしたでしょうか。課金のところが少しややこしいですが、古いバックアップログ等いざという時にはすぐ使いたいけど普段はそんなに使わない、というオブジェクトにはうってつけのクラスかと思います。 尚Standard-IAは最低30日間保存されるのでライフサイクル等で設定する時は30日を区切りにクラスを移動させると一番コストが抑えられるかと思います。

参考サイト

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